お母さんはニューハーフ。
お昼の番組をゴハン食べながら見ていたら、ニューハーフの
皆さまがずらり一列に並んでおられて、
「いやぁアタシ負けてるわぁ」
と苦笑い。
そのまま大好物の納豆ゴハンをかきこんでふと思い出したのが、
小さい頃に母が笑いながらしてくれた話。
母が東京で女子大生をしていた時代は、ヒッピーブーム
真っ盛り。オシャレ大好き、上京3年目の母が、超長パンタロンに
巨大サングラス、爆発ロングヘアにアクセサリージャラジャラ姿で
街を闊歩していたら、前から来たいかにも上京したての青年2人が
母をじっと見つめている。
「アラやだ、私に気があるのかしら」
と、気分よく通りすぎたら、後ろで2人が
「おい、今の見たか?オレ初めて見たよオカマって」
「さすが東京だな〜」
って(笑)。
当時にしては長身で体格も良い母。「アタシ、オカマと
間違えられたのよアッハッハ」と笑う母に、当時『ベルばら』の
オスカルに憧れていた小学校低学年のワタシは、
「ウチのお母さんは男と間違えられるくらいカッコいい」
と、話の主旨を勘違いした。
翌日、学校で
「ウチのお母さんはねー、男と間違えられたんだよぅ!」
と、どうだとばかりに自慢した。純粋無垢な少年少女たちが
無言で当惑していた姿が忘れられない。
「男装の麗人」というのは、それが「男装」とわかる範囲内で
「麗人」と評価されるのであって、「男装」の範囲や何らかの
境界を超えると、それは「どっちかよくわからないヒト」になる
のであります。自戒しよう〜。