年下の男。

【メルマガコラム】2005/07/15 

ナイショのナイショでヒミツだが、年下の恋人がいる。
 潤んだ瞳で見つめあい、熱いブチューを交わし、ひしと抱き合って
 「ダイシュキよ〜」と、身も心もメロメロである。二人一つのベッドで
 まどろんだリ、一緒にお風呂に入ったリ、スベスベの肌をさわさわしちゃっ
 たり、オムツなんぞ替えたりして、アグーのウックンのクチュクチュプー
 で、もう何が何だか分からない。

 おっぱいにガブチュとしがみ付き、見上げる彼の澄んだ瞳に映る、ワタシ
 の影……。見れば見るほどイイ男、飲みっぷりなら日本一、トコトントコ
 トン、と、ナゼか五月みどりも聞こえてくる。(古っ!)

 生後2ヶ月にして、早くも息子を立派なマザコンにしてしまいそうな
 勢いだが、いったいどうしたことかと自分でも戸惑っているのだ。
 母親にとって、女の子は友だち、男の子は恋人であると、どこかの
 フランス人が言ったそうだが(本当かどうか知らないが)、そうよね
 その通りだわとタガが外れて煩悩全開である。(ちなみに、日本は
 マザコン男を育てやすい土壌だとはよく言われるが、いやいやどうして、
 イギリスやイタリアでもマザコン男を嘆いたり笑ったりする話には
 事欠かないらしい。)

 そういえば……と、男の子を育てているお母さんたちを思い出す。
 「ウチの子、ドン臭くって」と言いながら、甲斐甲斐しく身の回りの
 世話をする人。「やんちゃで手がかかるのよ」と走り回る息子の後を
 追いかけながら、翻弄されるのを楽しんでいるようにさえ見える人。
 その姿は、尽くすオンナそのものである。

 男の子を育てる母は、息子が中学に上がると、突然キレイになるという
 笑い話も聞いたことがある。美少年に育ちあがった息子や、家にやって
 くる息子の美形の友達に「男」を意識してしまうからだというが、
 ジャニーズ系の美少年が家にいたら、化粧をする手にも力が入ろうと
 いうもの。ところがいずれ、そんな母に少年たちは激しく抗い、厳しい
 ことばをぶつけて、巣立っていくのである。あぁ、母は切ない。
 でも、それでいいのだ。そうでなければ後々困ったことになっちゃうのだ。

 どうせ10年も経てば、ポイと捨てられてしまうのか。ならば、今のうちに
 桃色ハッピーの蜜月をたっぷり楽しんでおこう。クチュクチュプー。